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スマホとAIで線路保守を効率化、JR西日本が開発したシステムの仕組み

JR西日本は15日、スマートフォンと人工知能(AI)を活用した列車の振動判定システムを開発、2023年4月をめどに地方の鉄道会社向けにサービスを始めると発表した。列車の異常挙動を検知して事故防止を図る挙動監視装置の技術を応用し、振動が大きかった場所を特定して線路や周辺設備の保守の効率化につなげる。スマホ向けのアプリケーションを月額制で利用する形態を想定する。

同システムはスマホを運転室上部などに設置、スマホのカメラと全地球測位システム(GPS)、加速度センサーで集めたデータをAIで解析して大きな振動とその位置を可視化する。現在、鉄道10社で試行している。道路保守や船の航行監視、機械の故障予知などへの応用も検討する。

10月18-21日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開かれる家電・ITなどの総合展示会「シーテック」に出品する。鉄道事業者の出展は初めて。

日刊工業新聞2022年9月16日

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