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本・雑誌の販促データ分析、大日本印刷の出版社向けサービスは新たな柱になるか

本・雑誌の販促データ分析、大日本印刷の出版社向けサービスは新たな柱になるか

印刷業務受託の付加価値と位置付けてきたデータ分析サービスを新たな柱に育成する(DNPの印刷工場、同社提供)

大日本印刷(DNP)は、出版社向けに本や雑誌の販促に向けた分析から施策の提案、実行までを網羅したサービスの提供を8月中にも始める。印刷業務の受注獲得のための付加価値として、約10年前からデータ分析の取り組みを行ってきた。利益率の高いデータ活用サービスのみを切り出し、出版事業の新たな柱に育てたい考え。同サービスを含めたデータ分析ビジネス全体で、2027年度に30億円の売り上げを目指す。

複数の企業と調整を進めてきており、早ければ月内にサービスを開始する。「ツイッター」をはじめとするSNS(交流サイト)や、DNPなどが運営するハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」のデータを用いた読者の反応の分析を実施。本や雑誌がターゲットとしている顧客属性ごとの販促施策を検討する。

施策の実行に当たっては、グループ書店である丸善ジュンク堂書店と連携。店内へのポスターの掲示や、デジタルサイネージ(電子看板)「hontoビジョン」を活用した周知活動を行う。

hontoユーザー向けには、過去の購入・閲覧履歴に応じた書籍のリコメンド(推奨)メールの発送のほか、購入をためらう利用者にクーポンを配布するなど、利用者の状況に応じた広報・宣伝施策を実行する。

今後、「重版をいつ・何部かけるべきか」という需要予測から、オフセット、プリントオンデマンド(POD)によるフレキシブル製造までを支援するサービスメニューなどの追加も検討していく。

日刊工業新聞2022年8月3日

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