エネルギー密度2倍に高めた全固体電池、マクセルが狙う市場
マクセルは、硫化物系固体電解質を使用したセラミックパッケージ型の全固体電池「PSB401010H」を開発、製品化した。構造やプロセスに関する新技術の採用により、従来のセラミックパッケージ型全固体電池と比べ約2倍のエネルギー密度を実現。京都事業所(京都府大山崎町)で生産する方針で、医療や工場自動化(FA)、車載機器といった市場に展開したい考え。
セラミックパッケージ型全固体電池の従来品「PSB401515L」の容量や出力特性、耐熱性などを維持したままエネルギー密度を向上。FA機器やインフラ用機器のメーカーなどからの要望に応じて小型化も実現した。
また、新製品は105度Cの環境下で10年間使用できるほか、最大温度が約250度Cのリフローはんだ付けによる基板への表面実装を可能とする。
大きさは縦10・5ミリ×横10・5ミリ×高さ4ミリメートル。重さは1・2グラム。
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日刊工業新聞2022年7月29日