ニュースイッチ

新型コロナ抗体「IgA」はオミクロン株亜種と強く結合、福島医大が確認した意義

福島県立医科大学医療―産業トランスレーショナルリサーチセンターは、新型コロナウイルス感染症から回復した患者から取得した抗体「IgA」がオミクロン株の亜種であるBA.4やBA.5にも強く結合することを確認した。IgAは体内で2番目に多い免疫抗体。粘膜で病原体やウイルスと結合し、これらの持つ毒素を無効化して感染しないようにする働きを持つ。新型コロナの抗体医薬品や新たなワクチンの研究、IgAの大量生産体制の確立、衛生材料などの開発につながる。

新型コロナは発生から2年以上が経過する中で、遺伝子の変異をくり返している。BA.4やBA.5はオミクロン株よりも感染力が高いと見られている。これまでにIgAを活用した抗体マスクやIgA配合スプレーが販売されてきた。

日刊工業新聞2022年7月27日

編集部のおすすめ