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ロームが技術開発で提携する中国ベンチャーの正体

ロームが技術開発で提携する中国ベンチャーの正体

ロームのSerDesICや、セミドライブのSoCが最適実装された電子回路

ロームは、車載電子機器の頭脳部であるシステム・オン・チップ(SoC)を手がける中国のナンジン・セミドライブ・テクノロジー(セミドライブ、江蘇省南京市)と技術開発で提携する。今後、両社の半導体が最適に動作するよう実装された電子回路を共同開発し、ソリューションとして提案する。

第1弾として、セミドライブの車載向けSoC「X9シリーズ」と、ロームが手がけるデータの高速伝送機能を持つSerDesIC(集積回路)などが最適に実装された電子回路を開発。プリント基板に搭載された形で提供を始めた。

自動車の先進運転支援システム(ADAS)など電子機器の高性能化に伴い、電子回路も複雑化している。ロームとセミドライブは、部品単体ではなく、機器の小型化・省電力化に貢献する設計の電子回路を提案することで、電子機器などを手がける顧客の負担軽減を目指す。

自動車の次世代コックピット向けSoCなどを手がけるセミドライブは、2018年設立のベンチャー企業。中国自動車メーカーの80%以上と取引がある。ロームとは19年から技術交流を実施していた。

日刊工業新聞2022年7月13日

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