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ベールを脱いだ「リニア神奈川県駅」工事現場の全容

ベールを脱いだ「リニア神奈川県駅」工事現場の全容

リニア中央新幹線神奈川県駅の工事現場。地下17mまで掘削が進んでいる

JR東海は30日、リニア中央新幹線の「神奈川県駅(仮称)」(相模原市緑区)の工事現場を初めて報道関係者に公開した。完成すれば長さ約680メートル、最大幅約50メートル、深さ30メートルの地下駅となり、現在は地上から17メートルまで掘削が完了。2022年度中に掘削を終え、底部から駅構造部の構築工事に入る予定だ。

神奈川県駅の本格着工は19年11月で、JR橋本駅南側の県立相原高校の跡地を中心に、国道16号と交差する地下3層の地下構造となる。駅部の大部分を開削工事で、国道16号交差部は非開削工事でそれぞれ構築する。現在、関東ローム層の掘削がほぼ終了しており、砂れき層の掘削に入る。

同駅工事を統括する中央新幹線建設部の吉川太郎担当課長は「(現場は)ヤードが広く、地下水位が低く、地盤がしっかりしており、順調に工事が進んだ。工事の安全や環境の保全、地域の連携を大切にしながら工事を進めたい」と話した。

開業すれば同駅までは起点となる品川からは約10分、名古屋からは約60分でそれぞれ到着できる。JR東海は27年の品川―名古屋間の開業を目指しているが、静岡工区での着工が見通せないため、時期は遅れる見通しだ。

日刊工業新聞2022年5月31日

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