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ソニーグループとホンダのEV新会社、基幹部品はホンダ調達網から

ソニーグループとホンダのEV新会社、基幹部品はホンダ調達網から

ソニーの「VISION-S」(左)とホンダのEV「ホンダe」 

ソニーグループホンダが出資して2022年中に設立する新会社「ソニー・ホンダモビリティ」は、25年発売の電気自動車(EV)の走る・曲がる・止まるといった基本性能に関わる部品の調達に、ホンダの調達網を活用する方向だ。新会社社長に就任予定の川西泉ソニーグループ常務が5日、日刊工業新聞の取材に応じ、調達網活用について「ホンダは車両の開発、製造を一貫して手がけており、大いに期待している。知見を使わせてほしい」との考えを明かした。

採用する部品は、既存部品をそのまま使うことはないが、両社が既に持つ知見を掛け合わせ、開発の効率を高めていく。また、川西常務はホンダがモータースポーツなどに取り組んできたことも踏まえ、「ホンダは走りにこだわってきた会社だ。そこを求める顧客もいる」とし、開発するEVは運転する楽しみも追求する方針を示した。

25年発売のEVには、自動運転や安全運転支援の技術も搭載する。自動運転は「ホンダの知見もあり(一定の条件下で自動運転が可能な)『レベル3』は見えているが、ユーザーが不安にならずに利便性を感じられることが大事」との構えをみせる。ユーザーの体験を重視しながら導入を進める。

車のソフトウエアは「アップデートできるスキームを導入し、乗りながら成長していく形になる」とした。ソフトウエアを無線通信経由で更新するOTA(オーバー・ジ・エア)の手法などを採用する。

日刊工業新聞2022年7月6日

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