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工期10分の1・費用2割減、鹿島が開発した道路橋の床版取替新工法の仕組み

工期10分の1・費用2割減、鹿島が開発した道路橋の床版取替新工法の仕組み

道路橋での床版更新工事を想定した実証実験で有効性を確認

鹿島は交通量の多い道路橋での床版更新工事を想定し、床版を幅員方向に分割して取替える工法を開発した。既設床版の撤去から鋼製桁フランジの錆などを除去するケレン作業、高さ調整、新設床版の搬入・架設までを同時に進める「スマート床版更新(SDR)システム」の第2弾となる。標準的な施工方法に比べて工事費を約2割、工期は約10分の1に低減できるという。

交通規制をしない1次床版と更新する2次床版をプレートと鋼棒で仮接合し、一体化することで1次床版から伝わる振動の影響を解消する。十分な性能と容易に設置・撤去できる手軽さを両立した車両用防護柵も開発し、1次床版を走る自動車の安全も確保した。

また、車載運搬型の床版架設機と撤去機も開発。旋回を伴うクレーンでの揚重作業をなくし、交通規制などによる影響の最小化を実現した。

2019年に全断面での床版更新工事用として開発したSDRシステムを基に、床版を幅員方向に分割・更新する手法を開発した。4月に実施した実物大の実証実験で有効性を確認。これを踏まえ、実工事に適用を提案していく。

日刊工業新聞 2022年6月9日

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