半導体製造にブラックホール研究応用、東京エレクトロン系の挑戦が面白い

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ブラックホールの画像。国立天文台などの国際研究チームが19年に世界で初めて画像化に成功した(EHT collaboration提供)

東京エレクトロンテクノロジーソリューションズ(山梨県韮崎市、佐々木貞夫社長)はブラックホールの画像化に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所(岩手県奥州市)と連携する。社員が週2回ほど同観測所で天文学の基礎研究を進め、成果を半導体製造装置の開発現場で生かす。ブラックホールの画像化に使うアルゴリズムを半導体製造装置に応用し性能向上を目指す。

2022年度内に始める予定。期間は数年程度。派遣される社員は以前同観測所に所属し、ブラックホールの画像化に関わった研究者。同研究で得られる膨大な観測データから重要なデータのみを取り出すアルゴリズムの開発に携わり、画像の取得に貢献した。

派遣後はブラックホールの中心から吹き出すジェットの仕組みの解明や画像化などの基礎研究を進める。

半導体製造装置の稼働状態を調べるにはさまざまなデータを取得する。膨大なデータから実際の稼働状況に関わるわずかなデータを取り出す仕組みが必要だった。ブラックホールの画像化に使われるアルゴリズムを応用すると効率化につながる可能性がある。

水沢VLBI観測所は、予算削減で研究者を雇用する余裕がない状況。クラウドファンディング(CF)など独自で資金調達している。19年にブラックホールの画像化成功を発表した時から東京エレクトロンテクノロジーソリューションズと交流してきた。今回は同観測所の本間希樹所長が提案して実現した。


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日刊工業新聞2022年5月13日

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