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京都大学、ALS対象に治療薬候補の第2相治験

京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の井上治久教授らは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を対象に治療薬候補「ボスチニブ」(製品名ボシュリフ)を用いた第2相医師主導治験を始めた。4月末に患者が登録した場合、3カ月の観察期間をおいて早ければ7月末から薬を投与する。治験期間は約2年間、目標症例数は25例。京大医学部付属病院(京都市左京区)など国内の計7機関で実施する。

井上教授らはALS患者由来のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を運動神経細胞に分化させ、その細胞を使って複数の化合物から運動神経細胞の細胞死を防ぐ物質としてボスチニブを同定した。

2019年3月からALS患者を対象にした第1相医師主導治験を実施し、探索的に有効性を評価した。

日刊工業新聞2022年4月21日

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