完全養殖マグロのストレス減らす、水中ドローンの生かし方
近畿大とドコモが5G実証
近畿大学とNTTドコモは、第5世代通信(5G)と水空合体型の飛行ロボット(水中ドローン)を活用した完全養殖マグロの状態監視の実証実験(写真)を実施した。水中ドローンの活用について近大の岡田貴彦水産養殖種苗センター長は「人が潜るよりマグロにストレスがない。ダイバーが潜り確認している負担を軽減したい」と実用化を目指していく。
実証は水中ドローンで同大水産研究所大島実験場(和歌山県串本町)のいけす内の水深7、8メートルで泳ぐクロマグロを撮影。5G通信で同映像をリアルタイムで見ながら東大阪キャンパスから水中ドローンを操作し、いけす内の状態を把握した。ドコモのクラウドを通じて録画映像のアーカイブ(保存記録)を閲覧可能。水中ドローンにはアームが取り付けられ、いけす内に沈んでいる死魚の回収もできる。
日刊工業新聞2022年3月31日