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複数対象に全方位から投影する「ダイナミックプロジェクションマッピング技術」がスゴイ

東京工業大学の彭浩倫大学院生と渡辺義浩准教授らは、複数の投影対象に全方位から投影するダイナミックプロジェクションマッピング技術を開発した。プロジェクター4台を同期して投影するため影ができない。投影対象が動いてから投影までの遅延が9・5ミリ秒と小さい。ファッションや広告分野などに提案していく。

モーションキャプチャーで投影対象を計測し、そこに4台のプロジェクターで毎秒360枚の画像を投影する。投影対象が複数あるため光路が重なって影になっても、各プロジェクターの輝度を調整して自然に見せる。

この複数台での計算処理を分散並列化して高速処理できるようにした。4台分のプロジェクター用の画像生成やデータ転送、プロジェクター間での輝度調整の時間を2・5ミリ秒以下に抑えた。

投影対象の計測から投影までの時間が9・5ミリ秒。プロジェクターを10台に増やしても違和感や影のない投影ができる。投影対象ごとに質感を変えることも可能。エンターテインメント分野などに提案していく。

日刊工業新聞 2022年3月18日

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