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コマツNTCが中国生産拠点を完全子会社化した狙い

来年度内に研削盤製造
コマツNTCが中国生産拠点を完全子会社化した狙い

完全子会社化を機に日本からのバックアップ体制も強化し、中国事業を強化する(小松〈大連〉機床の工場)

コマツNTC(富山県南砺市、高橋正明社長)は、中国の生産拠点で大連市にある合弁会社「億達日平機床」を完全子会社化した。合弁相手である「億達」の持ち分を買い取り、併せて同社社名を「小松(大連)機床」に変更した。買収額は数億円。完全子会社化によって意思決定を迅速化し、顧客ニーズに素早く対応するのが狙い。また、これを機に製造する工作機械の品目を増やし、中国事業の発展につなげる。

合弁会社の持ち分比率はコマツNTCが95%、億達が5%だったが、今回、両社で合弁の解消に合意し、コマツNTCの持ち分を100%にした。

小松(大連)機床は中国の自動車部品業界向けに、トランスファーマシンやマシニングセンター(MC)を作っている。完全子会社化を機に日本からのバックアップ体制も強化し、中国事業を強化。2024年度に現在より中国での売り上げを30%増やすことを目指す。

強化の一環として、22年度内に研削盤の製造を開始する。また、いずれは電気自動車(EV)用などのリチウムイオン電池向けの設備であるレーザータブ成形機やレーザー封缶溶接機も生産品目に加えることを想定している。中国ではEVの販売増加に伴い、これらの機械の需要も伸びている。現地生産によって価格競争力を高めて、伸長する市場の取り込みを図る。

日刊工業新聞2022年2月22日

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