減少するサーバー出荷台数、今後はどうなる?
MM総研(東京都港区、関口和一所長)は、2021年度上期の国内パソコンサーバー出荷台数が前年同期比6・9%減の18万430台だったとする調査結果をまとめた。20年度上期に続き2年連続で減少した。
特に低価格のオフィス向けサーバー需要が縮小し、出荷額でも同9・1%減の1190億円だった。新型コロナウイルス感染拡大による在宅勤務の増加でクラウドシフトが進み、オフィス内で利用されるオンプレミス(自社保有)向けサーバー需要が伸び悩んだ。
在宅勤務が日常となり、ウェブ会議システムやコラボレーションソフトだけでなく、業務システムのクラウド活用が進んでいる。
今後はクラウドとオンプレミス型の情報システムが連携して業務を行う「ハイブリッドクラウド」がオンプレミスのサーバー需要をけん引するとみている。
21年度下期の出荷台数は同9・2%減の19万3050台と予測する。MM総研は、半導体不足でサーバー生産に影響が生じていることも背景にあると指摘。サーバー調達の遅れを理由に、オンプレミスを検討していたシステム構築(SI)案件でもクラウド活用に切り替えるケースが増えているという。
日刊工業新聞2022年2月9日