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京大発「核融合」ベンチャーが調達した20億円の重要な使い道

京大発「核融合」ベンチャーが調達した20億円の重要な使い道

核融合炉の断面イメージ

京都大学発スタートアップの京都フュージョニアリング(KF、東京都千代田区、長尾昂代表取締役)はベンチャーキャピタル(VC)などから合計約20億円を調達した。調達した資金で3年半ほどかけて核融合(用語参照)商用炉の模擬プラントを建設。部品やプラント設計技術を検証する。

既存投資家のコーラル・キャピタルのほか、産業革新投資機構(JIC)傘下のJICベンチャー・グロース・インベストメンツ、ジャフコグループ、大和企業投資、DBJキャピタル、JGCミライイノベーションファンドがKFの第三者割当増資を引き受けた。金融機関からの融資も受ける。

KFは核融合反応で出た熱を取り出すブランケットや不純物を排出するダイバータなどの部品を手がける。事業拡大を見据え、技術者を中心に30人程度採用する。海外の核融合スタートアップの多くは2025年頃の実証炉完成を目標に掲げている。

【用語】核融合発電=太陽のエネルギー運動を再現したシステム。重水素と三重水素をプラズマ状態でぶつけ、生じた熱で発電する。二酸化炭素(CO2)を排出せず発電できることから次世代エネルギーと期待される。

日刊工業新聞2022年2月2日
小林健人
小林健人 KobayashiKento デジタルメディア局DX編集部 記者
同社の強みは中性子から熱を取り出すブランケットなどの部品にあります。核融合炉に注力する海外スタートアップは多いですが、熱は取り出し運用するからこそ価値があります。同社の模擬プラント建設は核融合発電の実現に向けた重要な一手です。今後、核融合技術の進展によるプラント需要増加に期待したいです。

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