ホンダが「Nシリーズ」の顧客開拓であの手・この手、「軽」の新たな需要狙う

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N-VANの展示では「自然の中でコーヒーを飲みつつ仕事」といった使い方を提案した(東京オートサロン)

ホンダが主力車種の軽自動車「Nシリーズ」で、新たな顧客開拓に取り組んでいる。2011年の発売以来初のシリーズ共通ブランド「N STYLE+(エヌスタイルプラス)」を発足。個性的なデザインを求める消費者のニーズに応える。また趣向を凝らした展示や会員制交流サイト(SNS)の積極活用で、消費者の生活スタイルに沿った使い方を提案する。低価格な「生活の足」としての需要が高い軽でも、自分らしさや高級感を求める消費者が増えている点が背景にある。(江上佑美子)

ホンダが21年12月に発売したエヌスタイルプラス第1弾「N―BOXカスタム スタイルプラスBLACK」は、黒をアクセントカラーにし、エンブレムやアルミホイールに専用塗装を施した。価格は192万9400円(消費税込み)からと軽としてはやや高価格だが「他の人とは違う落ち着いた車を求める、40―50代の男性」(N―BOX開発責任者の宮本渉氏)らに訴求する考えだ。

また同社は東京・青山の本社ビルで「Nのある暮らし」をテーマにした企画展を2月7日まで開き、シートアレンジした車両の展示やファッションアイテムの販売などをしている。16日まで開催されたカスタムカーの展示会「東京オートサロン」のブースでも「週末に家族でピクニックを楽しむ」「仕事と趣味をシームレスに繋げるトレーラー風カフェ」といった設定で、「N―WGN」や軽商用バン「N―VAN」に小物を組み合わせた展示を行った。

簡易投稿サイト「ツイッター」などでNシリーズユーザーから「車内泊やソロキャンプをする」といった「自分ならではの使い方」を募集。展示などに生かしている。

日本自動車工業会(自工会)の軽自動車使用実態調査によると、軽は買い物が主な用途であり、価格の安さや取り回しのしやすさに魅力を感じて使う人が多い。一方で価値観や生活スタイルが多様化する中、「軽でも自分らしさを表現したいというお客さまが年々増えている」(ホンダN―BOX商品企画担当の矢野達也氏)と見る。

Nシリーズは2021年12月に発売から10周年を迎えた。室内空間の広さなどが好評で、同6月末には累計販売台数が300万台を超えた。4車種のうち代表車種であるN―BOXは21年まで7年連続で軽自動車販売台数トップとなるなど「ホンダの軽ブランド復活を強く意思表明したモデル」(宮本氏)。今後も「ユーザーが自分の個性を表現できる車」との提案に磨きをかける方針だ。

日刊工業新聞2022年1月21日

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