緑黄色野菜に難病「炎症性腸疾患」の炎症を抑制する力、九州大が発見

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九州大学大学院の西田基宏教授と西山和宏講師らは、ブロッコリースプラウトなどの緑黄色野菜に含まれる化合物スルフォラファンやイベリンが難病の炎症性腸疾患(IBD)の炎症を抑制することを発見した。IBD発症に寄与する受容体を明らかにし、両化合物がこれと結合して抗炎症作用を発揮することを示した。IBDの予防・治療法開発につながると期待される。

マウス実験から、細胞膜表面にある炎症誘導性のGたんぱく質共役型受容体「P2Y6R」の過剰な発現がIBDの病態形成を悪化させることを示した。

P2Y6Rは作用増強により炎症を引き起こす。これに対し、スルフォラファンやイベリンはP2Y6Rのシステインと直接結合し、細胞内への取り込みと分解を促進することで炎症を抑える。

また、この細胞内取り込みは、通常のGたんぱく質共役型受容体の制御機構と異なり、味覚・嗅覚を支配する受容体と共通の機構と分かった。味覚・嗅覚異常のメカニズム解明につながる可能性がある。

IBDは、クローン病や潰瘍性大腸炎など腸管の慢性炎症を特徴とする原因不明の難治性疾患。国内のクローン病の患者数は約7万人、潰瘍性大腸炎は約22万人と推定され、増加傾向にある。

生理学研究所、東北大学、筑波大学、大阪府立大学、東京工業大学、東京大学との共同研究。

日刊工業新聞 2022年1月14日

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