「CO2ゼロ」10年前倒しの達成目指す富士フイルム、厳しい目標を掲げたワケ
富士フイルムホールディングス(HD)は、自社の製造工程で発生する二酸化炭素(CO2)排出を実質ゼロとするカーボンニュートラルについて、従来目標の2050年度から40年度に前倒す。合わせて、製品ライフサイクル全体におけるCO2排出削減目標を30年度までに19年度比50%減へ引き上げた。従来は13年度比45%減としていた。気候変動対策の強化を求める社会環境などを踏まえ、より厳しい目標が必要と判断した。
新たな目標に合わせて、富士フイルムグループ環境戦略を新たに策定した。高機能フィルムの主力生産拠点である神奈川事業場足柄サイト(神奈川県南足柄市)などを「カーボンニュートラルモデル工場」とし、水素などCO2を排出しない燃料の導入と実装を推進。また、環境性能を持つ製品やサービスの普及で目標達成につなげる。
日刊工業新聞2021年12月23日