バブル期超えるマンション価格、今後はどうなる?

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東京湾岸の大規模マンション「晴海フラッグ」完成イメージ

2021年は、マンション価格の上昇が際立つ一年だった。不動産経済研究所によると、1―10月の首都圏マンションの平均販売価格は6565万円。このまま高値で推移すると、バブル末期の90年の6123万円を超え、通年で過去最高価格になる見通しだ。コロナ禍で家族で過ごす広めのリビングなど新たな住宅ニーズが出てきたことが価格を押し上げる。だが、価格高騰が続くと、消費者心理を冷え込ませるリスクもはらむ。

「30代の若い人でも億ションを買っていく。売り手ながら、よく買えるなあと感じる」。あるマンション販売大手首脳は、昨今のマンション市況の活況さに驚きを隠さない。

マンション価格はコロナ禍以前から、建設現場の人手不足に伴う施工費上昇などから上がる傾向にあった。14年に5000万円を突破し、コロナ禍で仕事部屋など新たな住宅需要が追加され、20年に6000万円台に突入。21年はさらに上がり続けた。

価格が上昇しているものの、マンション販売は好調だ。三井不動産や住友不動産など大手不動産会社が協力して開発する大規模マンション「晴海フラッグ」(東京都中央区)は、最高価格2億2920万円を含む631戸を11月に販売したところ、最高倍率は111倍とバブル期を思わせる倍率だった。

低い住宅ローン金利に加え、「将来のインフレ懸念から、今のうちに買っておいた方が得と見る人がいる」(不動産業界関係者)という。

ただ、今後もマンション市況の活況が続くかどうかは読めない。過去を振り返ると、1回目の緊急事態宣言が起きる以前、20年1―3月の首都圏マンション販売は、前年同期比で30%台の落ち込みだった。要因は「施工費増加によるマンション価格の上昇で買い控えが起きていた」(不動産経済研究所の松田忠司主任研究員)。今回も高くなり過ぎると買い控えが起きかねない。どこまで消費者がついていくのか、22年は注目の年になる。

日刊工業新聞2021年12月6日

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