品質保証体制を刷新する三菱電機、信頼回復なるか

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三菱電機の漆間啓社長

三菱電機は、相次ぐ品質問題を受けて品質保証体制を刷新する。本部級で社長直下の品質保証専門組織を10月1日付で新設し、企業風土などの社内改革を主導するプロジェクトチームも10月中に発足する見通し。労務問題を含めて抜本的な再発防止策を早期に立案・実行することで、ステークホルダーからの信頼回復を目指す。

三菱電機は全ての工場の品質保証機能を統括する専門組織を本社に設置する。事業本部などと同格に位置づける。各工場内で品質保証関連の指揮命令系統が閉じていたことが問題の一因と見ており、現場で出荷停止などの権限を“忖度なく”行使できるよう風通しの良い体制に見直す。

新組織のトップは当初、既存の執行役が兼務するが、2022年4月をめどに外部から専門家を招聘(しょうへい)して任せる方向で調整する。人選に一定の時間がかかるため、社内で着手可能な体制づくりから先行させる。

また、風土変革を推進するプロジェクトチームの準備が進む。7月28日に就任した漆間啓社長肝いりで、40人規模を想定して本社や工場から有志の参加者を募っている。企業風土や人事処遇制度など複数のテーマを設定し、目指すべき方向性を取りまとめて即座に実行へ移す。

三菱電機は10月1日に、外部専門家による品質問題の調査報告書を受けて記者会見を行う。会社としての対応方針や再発防止策を説明する。今回の対象は電磁開閉器の第三者認証不適合が発覚した名古屋製作所・可児工場(岐阜県可児市)と、鉄道用空調装置などの不適切検査が判明した長崎製作所(長崎県時津町)だ。

ただ、外部専門家の調査委員会はこの2カ所に限らず、全社各部門の調査も並行している。他工場への詳細調査は順次始めるため、品質問題の全容解明には、なお時間がかかりそうだ。

日刊工業新聞2021年9月30日

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