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米社に21億円出資。IHIが小型原子炉事業に参画する狙い

IHIは、小型原子炉事業に参画する。冷却しやすくして安全性を高めた原子炉(SMR)を開発する米ニュースケール・パワー(オレゴン州)に、6月に2000万ドル(約21億8000万円)を出資する。納入機器などの条件が整えば2000万ドルを追加出資する。二酸化炭素(CO2)の排出低減に向けて、SMRが有力な技術の一つになり得ると判断した。

IHIは出資に加え、ニュースケールのSMRの商業プラント向けに格納容器の供給も見込んでいる。同社のSMRをめぐっては、米原子力規制委員会(NRC)がSMRとして初めて型式認定の最終審査を完了した。電源構成が脱炭素化により変わることが予想され、再生可能エネルギーの増加とともに、電力の安定供給を支える調整電源として原子力の必要性が高まる可能性がある。

SMRは直径約4・5×高さ約23メートルで、1基当たりの出力が7万7000キロワット。出力を小さくすることで冷却しやすくする。立地条件やエネルギー需要に応じて最大12基の原子炉でプラントを構成する。

日刊工業新聞2021年5月28日

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