自動車産業の情報プラットフォーマー、過去最大年600社の新規契約獲得へ
マークラインズは、会員制の自動車産業情報サイトで2021年12月期に、過去最大の600社の新規契約獲得を目指す。オンラインセミナーを積極活用し、米中を中心にタイ、韓国など海外市場を開拓する。国内は関東、中京の両地域を深掘りする。自動車の電動化の動きが加速し事業環境が激変する一方、コロナ禍で対面コミュニケーションによる情報収集が難しくなっている。こうした中、同社は同サイトの需要が高まるとみて営業攻勢をかける。
マークラインズは国内外の自動車関連企業約5万社の技術や製品動向、販売実績などのデータを収集。そのデータを会員制サイト「情報プラットフォーム」で提供する。
過去5年の新規契約社数は年300―370社で推移していた。600社の新規獲得を達成すれば、21年12月期末の契約数は4237社(前期末比16・5%増)となる見込み。海外企業比率は約53%(前期末は約49%)になる見通しだ。
新規開拓のためオンラインセミナーを積極開催する。各国・地域向けに月1回程度開催して、サイトの概要や特徴、利用法を説明する。1回当たり20社以上の参加を見込む。
以前から新規開拓にオンラインツールを活用してきたが、1対1形式が主だった。コロナ禍で企業のデジタル化が進むなど環境が整い、セミナー形式でも「効果的に営業できるようになった」(酒井誠マークラインズ社長)という。
情報プラットフォームの魅力向上にも取り組む。ハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)などの区分で、詳細な情報検索ができるようにして電動車関連コンテンツの使い勝手を高める。
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日刊工業新聞2021年5月25日