コベルコ建機が北米工場100人を解雇する事情
コベルコ建機が5月1日から生産を停止する油圧ショベルの北米工場(米サウスカロライナ州)で、従業員約100人を解雇予定であることが分かった。日野自動車から供給を受けていたエンジンに米国法定エンジン認証試験の過程で課題が生じ、供給のめどが立たないため。いすゞ自動車やヤンマーホールディングス(HD)などから代替エンジンの調達を検討している。エンジン変更に伴う建機設計に時間を要するため生産再開は2022年春になる見通しだ。
北米工場の工場建屋面積は約1万4500平方メートルで、従業員約140人。20年の生産台数は約600台で、17トンから85トンクラスの油圧ショベル8機種を生産している。各機種で代替エンジンを検討中で、調達先は複数になる見通しだ。調達のめどと新エンジン搭載の設計変更作業が済み次第、順次生産を再開する予定。アタッチメントや部品生産のため、北米工場の残る数十人の雇用は続ける。
日刊工業新聞2021年4月30日