防衛省、音響測定艦「あき」の乗員体制を4クルー制へ
防衛省・海上自衛隊は、音響測定艦「あき」が4日に就役するのに伴い、音響測定艦の乗員体制を3クルー制から4クルー制に変更する。音響測定艦は海中に潜む潜水艦などの動きを探る専門船で、軍事機密性が高い。従来は「ひびき」「はりま」の2隻だったのが、3隻に増えることで乗員負担を少なく、かつ綿密に作業ができる。人員不足に悩む海自は2020年11月に進水した新型護衛艦「くまの」でも、乗員クルー制を予定している。
「あき」など、ひびき型の音響測定艦は双胴船型のため横揺れが少なく、高所のエンジンで発電機を回し、その電力でスクリューを動かす独特の構造や長大なえい航ソナーにより、艦ごとに異なるスクリュー音を聞き分け、船種や艦名を特定できる。「あき」は三井E&S造船(東京都中央区)が建造した。
日刊工業新聞2021年3月4日