防衛省は２０２１年度に、自衛官採用のウェブセミナーを実施する。新型コロナウイルス感染症対策として、「３密」回避のため、多人数が集まる対面説明会実施が困難になっている状況に対応する。少子高齢化が進む一方で自衛隊の装備品はハイテク化と電子化が進み、有能自衛官の採用・確保は年々厳しくなっている。ウェブセミナーで難題解決を図ると同時に、採用広報動画や採用試験でもソーシャルメディアやＩＴを積極活用する考えだ。

ウェブセミナーは早ければ５月にも行いたい考え。陸上、海上、航空自衛隊それぞれで仕事内容や魅力をアピールする動画を作成し、採用担当者が採用方法を説明する動画などと合わせてウェブ上で流す。対面説明会だと時間の都合で細かい職種を紹介できなかったり、地域により説明の濃淡に差が生じたりしていたが、ウェブセミナーでこのネックも解消できる。

応募後の１次筆記試験でも、一部の地域ではウェブによる試験を実験的に行った。２１年度はさらに拡大する方向だ。