FCバスに新型コロナ検査装置を搭載、政府「出張検査」に踏み出す

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政府は二酸化炭素(CO2)などの排ガスを出さない燃料電池(FC)バスに新型コロナウイルス感染症などの検査装置を積み、各地で“出張検査”をするための技術開発・実証に取り組む。ディーゼルエンジンなどの動力源に比べて静かで振動が少ないFCなら、検査装置の電源として出張先で使えると見込んだ。検査装置から出る熱への対処法などを検討した上で、装置が正常に動くかどうかを検証。2021年度中には実用化にめどをつけたい意向だ。

通常のバスに多く使われるディーゼルエンジンなどと比べ、FCは化石燃料を用いる動力源と違って排ガスを出さないだけでなく、静かで振動も少ないといった特色がある。この利点を生かせば車中でも検査措置を安定的に作動でき、地球環境に優しいFCを電源として使う移動式の検査設備として、実用化できると考えた。

車中で検体を検査できるようFCバスを改良し、実際にFCから供給される電気で、検査装置が、正常に機能するかどうかを実証する。試薬を保管する冷凍庫などから出る熱に影響されにくい設計・配置も検討する。

内閣府が政府の2020年度第3次補正予算案で、7億円の経費を確保した。研究責任者を公募で決め、委託事業として年度内に研究開発に取りかかってもらう。

高齢者施設や国際スポーツ競技の会場などでの活用が期待される。災害による停電発生時に被災地へ駆け付け、電気を供給する“移動式発電所”としての役割も想定して実用化を急ぐ。

日刊工業新聞2020年12月25日

キーワード
二酸化炭素

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