百貨店4社、営業再開契機に6月売上高の減少幅が縮小
大手百貨店4社が1日発表した6月の売上高(速報値)は、前年同月に比べて1割―3割弱減少した。緊急事態宣言解除に伴い、中旬以降に営業を再開したことで、落ち込み幅は前月(5月は6割以上の減少)よりも小さくなり、改善の兆しが見えてきた。免税売上高は訪日外国人の来店がなく、7割―9割以上の減少だった。
三越伊勢丹ホールディングス傘下の三越伊勢丹の売上高は前年同月比19・0%減。買い物の目的が明確な来店客が多く、食品やリビング用品、子ども用品などが売れた。
J・フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店は同28・0%減。「6月15日以降は、ほぼ通常営業に戻ったことでマイナス幅は縮小した」(J・フロントリテイリング)。
高島屋は同16・4%減。特に、地方、郊外店の減少幅が小さくなった。
そごう・西武は同16・5%減。インテリアはほぼ前年の売り上げを確保し、「セール時期を早めた衣料品も前年同月比の2割減にとどまった」(そごう・西武)という。
日刊工業新聞2020年7月2日