清水建設がクリーン電力を調達・提供、中部大に太陽光発電施設
清水建設は岐阜県恵那市に建設した定格出力約400キロワット規模の太陽光発電施設を活用し、固定価格買い取り制度(FIT)に頼らず自由市場で売電するための発電事業と、クリーン電力を調達・提供する電力小売事業を開始した。発電施設を中部大学の恵那キャンパス(岐阜県恵那市)内に建設。この電力の対価でゼロカーボンとローカーボンのクリーン電力を調達し、同大学の研修センター(同)や付属高校(愛知県日進市)など4施設に供給する。期間は25年間。これにより、4施設の電力による二酸化炭素(CO2)排出量は、現在の4分の1に当たる年200トンに削減できる。
同社が供給する電力は4施設で計1500メガワット時。ゼロカーボンの電力が約600メガワット時、ローカーボンの電力が約900メガワット時。ゼロカーボンの電力量は太陽光発電施設の発電量に相当し、CO2排出削減に貢献する。
大学などの教育機関は、少子化の影響により施設の統廃合や土地の有効活用が経営上の課題になりつつある。清水建設は今後、異なる場所に複数の施設を持つ比較的大規模な大学に対して受注拡大を目指す。