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自動車や電子部品…製造業で国内工場の停止相次ぐ

スバルは5月1日まで、約4万3700台の生産に影響

新型コロナウイルスの感染症拡大を受け、7日に安倍晋三首相が緊急事態宣言を発令するが、先週末から6日までに複数の大手企業が、従業員の陽性判定を受け、工場の操業を一時停止したり、濃厚接触した別の従業員に自宅待機を命じたりする措置をとった。感染者拡大で業務に支障が出る事態はまだ収束の兆しがみえない。

SUBARU(スバル)は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国内唯一の完成車工場である群馬製作所(群馬県太田市)の操業を2日前倒しして9日から操業を止める。想定していなかったサプライチェーン(部品供給網)の新たな影響が発生したためという。国内は5月1日まで操業を停止し、同11日に再開する予定。操業日ベースで合計19日間止まり、約4万3700台の生産に影響が出る。

東芝は府中事業所(東京都府中市)のエレベーター工場で、請負業者の従業員1人が新型コロナウイルスに感染していることが5日判明した。

当該従業員が勤務していた建屋の特定エリアを9日まで4日間にわたり閉鎖するが、生産への影響は軽微という。当該従業員は3月27日に発熱し、保健所指導のもとで現在療養中。現時点で同事業所にて他の感染者は確認されていないという。

TDKは、電子部品を生産する鶴岡工場(山形県鶴岡市)の従業員1人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表した。同工場を5日から1週間程度、操業を停止し、消毒作業を実施する。

村田製作所は、積層セラミックコンデンサー(MLCC)を生産する福井村田製作所武生事業所(福井県越前市)の操業を5―7日の3日間、停止している。新型コロナウイルスに感染した従業員が確認されたため。勤務する従業員約5500人は自宅待機している。

一定の在庫があるため、納期への影響はないという。感染者は非生産部門の所属。接触が確認できた約250人には、14日間の自宅待機を指示している。

また東レは岡崎工場(愛知県岡崎市)の請負業務を行う子会社、岡崎殖産(同)の従業員1人が新型コロナウイルス検査で陽性判定を受けたと公表した。岡崎工場の一部設備を停止し、岡崎殖産や東レ岡崎工場、立ち寄った建屋の消毒作業を実施した。現在は通常通り稼働している。当該従業員は工場内の業務を担当しており、体調不良となった3月27日以降、社外の人との接触はなかったとしている。濃厚接触者20人は自宅待機している。

共同印刷は、小田原工場(神奈川県小田原市)で勤務する従業員1人が新型コロナウイルス感染症に感染していることが判明した。保健所の指導に基づく消毒をした上で通常通り稼働しており、生産に影響はないとしている。感染した従業員は生産ラインに従事していない。小田原工場はラミネートチューブの生産拠点。

キヤノンは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため本社(東京都大田区)、研究開発の川崎事業所(川崎市幸区)、小杉事業所(同中原区)、玉川事業所(同高津区)、矢向事業所(同幸区)の計5事業所を7日から17日まで一時休業する。

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