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京セラ、自動運転にライダーと画像の一体型センサー提案

車載部品を強化
 京セラは早ければ2022年にも、光を使った距離計測センサーのLiDAR(ライダー)と画像センサーを一体化した「ライダーセンサーモジュール=写真」を自動運転などの車載向けに供給する。試作機を製作し自動車メーカーに提案を始めた。独自の光学技術を用いた小型化や対象物の認識性能向上を進め商用化する。京セラは成長が見込める先端分野の車載部品を強化しており、採用に向けた提案を積極化する。

 ライダーセンサーモジュールの試作機は基板込みで一辺が30センチメートルの立方体。これを、基板抜きで奥行き10センチ×幅7センチ×高さ6センチメートルまで小型化して車両への搭載を狙う。現在、クルマや人などを認識する他社の同様のシステムは、ライダーや画像センサーを組み合わせている。京セラは一体化により信頼性向上のほか、制御やシステム構築をしやすくする考えだ。

 ライダーの分解能も0・05度と世界最高レベルに達しているという。水平方向と垂直方向のどちらとも高度にカバーする性能を独自技術で果たしている。自動運転や先進運転支援システム(ADAS)といった車載分野のほか、ロボットやセキュリティーなどの分野にも提案して早期の採用を目指す。
(2018年7月13日 エレクトロニクス面)
梶原洵子
梶原洵子 Kajiwara Junko 編集局第二産業部 記者
ライダーはパイオニアや海外企業なども、小型化競争を繰り広げています。画像と一体化した小さなセンサーは、高い競争力が期待されます。

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