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三菱UFJ、関西で「銀信証」一体営業の狙い

富裕層や中小企業オーナーのニーズ取り込む
三菱UFJ、関西で「銀信証」一体営業の狙い

写真はイメージ

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は関西2府4県で、銀行と信託、証券の子会社3社が一体となり富裕層を開拓する。建て替えていた大阪市中央区の「大阪ビル」が完成し、8月以降、3社の大阪本部機能を順次統合するのを機に取り組む。三菱UFJ銀行の法人担当が信託と証券の窓口も兼ね、融資から信託、証券まで扱う。3社の相乗効果を最大化する狙い。関西に多い中小企業のオーナー経営者らの需要を掘り起こす。

 大阪ビルには三菱UFJ銀が8月27日に、近隣のビルにオフィスを構える三菱UFJ信託銀行の一部と三菱UFJモルガン・スタンレー証券が9月中に移転する計画。

 4月以降、関西の三菱UFJ信託銀から三菱UFJ銀の営業支援部門へ、33人が出向した。3社は一体となり、融資から不動産、証券代行、年金、相続の信託、M&A(合併・買収)の証券業務まで、オーナー経営者が抱える事業承継の課題など、多様な需要に迅速に応える。

 一方、東銀リース(東京都中央区)と三菱UFJキャピタル(同中央区)の大阪本部機能なども先行して大阪ビルへ移った。MUFG傘下の約3000人が大阪ビルに集まる。

 金融資産1億円以上の富裕層は全国に約120万世帯。うち関西は約20%を占めるとされる。MUFGは関西に銀行、信託、証券の3社が合計255カ所の営業拠点を置く。
日刊工業新聞2018年7月5日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
関西では、りそなホールディングス(HD)が関西みらいフィナンシャルグループ(FG)を17年に立ち上げ、傘下に地方銀行3行を置いて基盤を強化しており、金融業界の競争が激しさを増している。MUFGは豊富な拠点と一体となる営業をてこに、富裕層を取り込む。 (日刊工業新聞大阪支社・田井茂)

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