日本の空港は木製車いすで移動するようになる!?

JALなどが開発、月内から羽田に80台を導入

 日本航空(JAL)は空港施設内を円滑に移動できる木製車いすを開発した。車いすを利用したまま保安検査場を通ることができ、木枠の一部を取り外せば、旅客機内にも乗り入れが可能。月内から羽田空港国際線ターミナルを除く国内各地の空港に80台を導入する。2019年3月までに250台を配備する。

 木製車いすは、キョウワコーポレーション(広島市西区、高橋渉社長)子会社で福祉機器を手がけるキョウワアグメント(東京都千代田区)と共同で開発した。主要部位にはシラカバの集成材を使い、留め具の材料は樹脂を採用した。木製車いすは主に国産部材で構成し、広島県内の工場で組み立てる。

日刊工業新聞2017年7月19日



キョウワアグメントはどんな会社?


 キョウワアグメント(東京都千代田区、柵木貞雄社長)は、車いすからの立ち座りを手助けする「車いす用座面昇降機」を月内に発売する。

 車いすの着座部分がエアダンパーの力で自動で持ち上がり、利用者の動作を助ける。介助者の負担も減らすことができる。価格は5万円程度を予定しており、初年度に1万台の販売を目指す。

 車いす用座面昇降機は、立ったり座ったりの動作に合わせてエアダンパーが動き、着座面が15センチメートル程度持ち上がる。台形に持ち上がるため、使う人がずりおちることがない。

 体重40キロ―100キログラムの人が対象。ダンパーの取り付け角度を変えることで対応する体重を調整できる。JIS規格の車いすが対象で、取り外しできるため車いすは畳むことができる。福祉用具を登録、情報発信するテクノエイド協会の「TAISコード」を取得した。周知を図るため、まずは福祉施設への貸し出しを検討している。

 製品開発した柵木社長は元ホンダのエンジニアで、自ら企業を設立しサスペンションやダンパーの技術を生かして車いすの開発を進めてきた。さらに普及を加速するため、物流企業キョウワコーポレーション(広島市西区)の出資を受け入れ、完全子会社となった。

 ほかにもベッドからいすなどへの移乗を楽にする機械などの開発を進めている。柵木社長の技術力にキョウワグループの人的ネットワークを加え、福祉機器事業として広く展開していく計画だ。
ダンパーの力で車いすの着座面が15センチメートル上昇した

日刊工業新聞2016年9月8日



明 豊

明 豊
07月23日
この記事のファシリテーター

木製はとても良いですね。屋外はいろいろ制約はあると思うが、トヨタも80%が木製のクルマを試作したりしている。「車は経年劣化するもの。それを“経年美化”として世代を超えて愛され続ける車を作れないだろうか、と考えた」(トヨタ)という。

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