中小企業の商品、セブン&アイが“おしゃれママ”にアピールします!

川崎市産業振興財団と連携、グランツリー武蔵小杉に販売スペース

 川崎市産業振興財団(川崎市幸区)は、中小企業が開発・製造した消費者向け製品の販路確保に乗り出した。イトーヨーカ堂とセブン&アイ・クリエイトリンクが運営する複合商業施設「グランツリー武蔵小杉」と連携。同財団が消費者に親和性がある商品を選び、グランツリーが市内中小企業やマイスターに期間限定で製品の販売スペースを提供する。

 7月7日、グランツリー武蔵小杉(川崎市中原区)で、同財団や川崎市とグランツリー側が協議の場を持った。市や財団はBツーB(企業間)向け展示会「川崎国際環境技術展」へ出展する企業製品のうち、消費者向け製品をグランツリーで販売できないかを提案した。

 また、工業製品や食品サンプル製作、お菓子づくりなどのモノづくりや製品を持つ技能者を紹介する「かわさきマイスターまつり」について、同施設での実施可否を相談した。これに対し、グランツリー側も協力する意向を示した。イベントスペースでの販売や参加型講習会(ワークショップ)による実演などを提案した。

 グランツリー武蔵小杉は、イトーヨーカ堂が運営する高付加価値商品を提供するストア「グランツリーマルシェ」と160のテナントで構成する。30代女性の来店者が多く、1日で平日は約3万人、休日は約5万人が来店する。イベント開催は年間約500回。グランツリーは同連携により、話題性確保や集客性につなげる狙いだ。

 グランツリー武蔵小杉の秋本和宏所長は「グランツリーはBツーC(対消費者)の施設。マーケティングの場としてお客さまの反応を見られる。(財団との連携を)具体的に検討していきたい」と意欲的だ。

 イトーヨーカ堂武蔵小杉店の柴山貴行店長は「地元産業界の良い物と融合したい。周辺のタワーマンションに住むお客さまの課題を解決するものや日常に役立つものが良い」と小杉エリアとの親和性を指摘する。両者は引き続き、月に一度協議し、工業製品販売の実現を目指す。

 同連携は川崎市のオープンイノベーション施策「川崎モデル」の一環で、販路面を強化した。同モデルは、大企業の開放特許を使い中小企業の新製品開発につなげてきた実績はあるが、売り上げが課題だった。

 川崎市職員や財団のコーディネーターなどが中小企業の営業マンとなり、大手流通企業とマッチングを図る新たな取り組みと言える。

 従来、中小企業が開発した自社製品は特許技術を使うなど効果に優れるユニークな商品だった。インターネットや自社ホームページでの販売が大半で、訴求力が乏しかった。同財団は、流通大手と連携することで販路拡大を目指す。
(文=横浜・川口拓洋)

日刊工業新聞2017年7月19日

江上 佑美子

江上 佑美子
07月21日
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2014年11月に開業したグランツリー武蔵小杉。近隣の再開発が進んでいることもあり、おしゃれなファミリー来店者が多い印象です。ものづくり都市・川崎の中小企業が生みだす、どんな商品が琴線に触れるのか。気になります。

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