「ギンザシックス」今日オープン。アパレル圧縮の成否

大丸松坂屋百貨店社長に聞く「多くのブランドをそろえるモデルを見直す」

 森ビルやJ・フロントリテイリングなどは20日、東京・銀座6丁目に設けた複合商業施設「GINZA SIX(ギンザシックス)」を開く。大丸松坂屋百貨店はテナントとして、百貨店ではなく雑貨のセレクトショップ「シジェームギンザ」など2店舗を出店する。大丸松坂屋の好本(よしもと)達也社長は不振の百貨店事業について「衣料品で多くのブランドをそろえるモデルを見直す」とし、シジェームギンザなどを“新百貨店モデル”の一つと位置付ける。百貨店事業の新たな成長に、どのような変化が必要なのか。好本社長に聞いた。

 ―顧客層や品ぞろえ拡大で収益性向上を図る「新百貨店モデル」を進めています。
 「消費がモノからコトに移っている。独自に編成する『編集型』や、付加価値の高い『体験型』の売り場作りを考えていく」

 ―百貨店の主力商材である婦人服の売れ行きは不調です。
 「多くのブランドをそろえるモデルを見直す。売り方などについて、我々としっかり取り組んでくれる企業との取引に絞り込み、クレジットカードで購入された売り上げデータを共有するなどアライアンスを強める。アパレルの売り場を圧縮し、新たなお客さまを呼び込むための取り組みをしたい」

 ―マーケティングなどを手がける「未来定番研究所」を、社長直下に設けました。
 「外部の人材を入れ、発想力のある社員と組んでもらうことで、先を見通せるようにしたい。例えば、近年ハロウィーンの市場が伸びているが、百貨店は売り上げに結びつけることができていない。(訪日客による)免税売上高についても、(外的要因で)たまたま伸びた面がある」

 「3月に大丸東京店(東京都千代田区)で開いた編集型売り場は、神奈川県葉山町でセレクトショップを運営している高須勇人氏がプロデュースした。利益を出すことができている今のうちに、手を打つ」
大丸松坂屋百貨店社長・好本達也氏

日刊工業新聞2017年4月20日 の記事から抜粋

明 豊

明 豊
04月20日
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ギンザシックスはJ・フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店が13年まで運営していた、松坂屋銀座店の跡地に立地している。百貨店ではなく、森ビルや住友商事など4社が共同出資し、開発や運営にあたる方式にした。
山本良一J・フロントリテイリング社長は開業式典で「異業種の結合が桁違いの成果を生む」と話した。ギンザシックスには241のブランドが出店し、その半数以上は企業やブランドの象徴となる「旗艦店」の位置づけている。どこまで“百貨店色“を消すオペレーションができるか。携わる人材も変わらなければ、大きな変化は望めない。

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