攻めるセブンと守りのファミマ、戦略分かれる。そしてローソンは…

顧客の取り込みに知恵しぼる

 拡大か既存事業強化か―。大手コンビニエンスストアの戦略が二分している。店舗数で業界1位のセブン―イレブン・ジャパンは現在約43%の売上高シェアを、50%に引き上げる構想だ。9月には加盟店が本部に払うロイヤルティーを引き下げ、新規加盟を促す。一方、同2位のファミリーマートはグループコンビニのブランド転換を優先し、出店数は2年間抑える。海外事業の方針も「攻め」と「守り」で対照的だ。

 店舗売上高などで競合を圧倒するセブン―イレブン・ジャパンが、攻勢を強めている。19日には日用品61品目を値下げし、顧客の取り込みを強める。18年2月期の設備投資額は、前年同期比43・9%増の1800億円。売り場のレイアウト変更や食洗機導入などによる生産性向上で、他を引き離す。

 追随するファミマと同3位のローソンは、合併や提携を進めてきた。ローソンは12日、スリーエフと事業統合契約を結び、スリーエフの281店を両社のダブルブランドに転換すると発表。22年2月期までに、店舗数を1万8000店に増やす。

 ファミマは16年9月にサークルKとサンクスの運営親会社、ユニーグループ・ホールディングスと経営統合。ユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)となり、国内コンビニ店舗数は1万8000を超えた。

 店舗数でセブン―イレブンとほぼ肩を並べ「一定の規模を手に入れた」(高柳浩二ユニー・ファミマHD社長)と判断。19年2月期まではブランド転換に集中し、出店は抑える。

 海外戦略も分かれる。セブン―イレブン親会社のセブン&アイ・ホールディングスは約3600億円を投じ、米スノコ(テキサス州)から1108店舗を8月に取得。ローソンは2月に親会社となった三菱商事の知見を生かし、海外店舗数を現在の約1180から、中長期で最大5000に増やす。一方、ファミマは「国内を優先」(沢田貴司社長)し新規地域進出を凍結する。
             

(江上佑美子)

ローソン、玉塚会長が退任「2頭体制 良くない」


 ローソンは12日、玉塚元一会長(54)が5月30日付で退任し、顧問に退くと発表した。玉塚会長は12日会見し、「(竹増貞信社長との)二頭体制は良くない」と退任理由を説明した。そのうえで他社から引き合いがあったことも明かした。ローソンは今後、2月に親会社となった三菱商事出身の竹増社長を中心とした体制に移行する。

 玉塚会長は旭硝子などを経て2002年にファーストリテイリング社長に就いた。10年にローソンに入り14年社長に就任。成城石井やユナイテッド・シネマのグループ化などに取り組んできた。16年に会長就任後はCEO(最高経営責任者)としてコンビニエンスストア事業を担当してきたが、3月にCEO職を廃止していた。
12日に会見するローソンの玉塚会長㊧と竹増社長

 

日刊工業新聞2017年4月13日

明 豊

明 豊
04月13日
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新浪さんはサントリーに行ったが、玉塚さんはどうするのか。なかなかのキャリアを積んできているので注目。

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