ドローンをLTE通信で制御、ドコモなど日米欧30社が規格化へ

電波干渉による地上の携帯電話利用への支障など課題に

 日本や欧米の携帯電話会社と通信機器メーカーは、飛行ロボット(ドローン)の活用を可能にする携帯電話網の規格化に乗り出す。携帯電話網の上空利用における課題を抽出・検討し、2018年に仕様を決める。携帯電話網を活用するドローンは通常のドローンとは異なり、高速通信サービス「LTE」を通じて広域操作でき、航行可能距離が長い。規格化で、ドローンを用いた多様なサービスの普及を後押しする。

 通信技術の国際標準化団体「3GPP」で検討を始めた。NTTドコモのほかKDDIやソフトバンク、NEC、富士通、パナソニック、ソニー、三菱電機、米ベライゾン・ワイヤレス、スウェーデンのエリクソン、フィンランドのノキアなど約30社が参加する。最終的にはLTEをベースに5Gの想定用途の一つであるドローン活用に適した仕様にする予定。

 仕様策定に向け、3GPPは17年秋にドローン活用に向けた技術リポートを策定する。課題として、電波干渉でドローンからの電波が地上にある複数の基地局に飛んでしまい、地上の携帯電話利用に支障をきたす恐れが挙がっている。

 携帯電話網はもともと地上での利用が前提であるため、ドローン用通信規格では地上への影響が出ないようにする。さらに携帯電話網に接続したドローンが上空での電波利用許可を得ているか否かを判別する仕組みを検討する予定だ。

 ドコモは16年度に神奈川県や福岡県、千葉県、宮城県などでLTEを利用してドローンを制御する実証を実施。離島への宅配や遭難者の救助など幅広い用途を想定している。福岡県では高度80メートルの上空でも通信が途切れず、制御に問題はなかった。

日刊工業新聞2017年4月11日

明 豊

明 豊
04月12日
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ドローンからの電波の影響で、地上で携帯電話が利用できなくなることも確認したという。国内では他の携帯大手もドローンの実証を始めており、同様の影響が課題に浮上している。

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