内視鏡で新興国を狙う富士フイルム、カギは“トレセン”にあり

技術の普及、受注と両輪で

 富士フイルムは内視鏡システムで新興国戦略を加速している。中でも中東・アフリカ、東南アジア、中南米の各市場で現地の医療機関と連携し、内視鏡の実技指導を行う“トレーニングセンター”化を推進。実技指導による医療水準の向上に貢献しながら、内視鏡の技術の普及、市場拡大につなげている。

 内視鏡は小さな病変を早期に発見できることから世界的に需要が増加している。先進国では高齢化や早期の病気の診断ニーズの高まりで検査数が増加し、新興国では人口増加や経済成長による医療ニーズの拡大で、世界的に年率4―6%の成長が続いている。

 だが、需要の増加と比べて、課題となるのが内視鏡の専門医の不足だ。世界的に専門医が不足しており、特に新興国ではその傾向が顕著だ。このため専門医の育成は、内視鏡を普及・拡販するために不可欠となる。

 富士フイルムは中東・アフリカ地域で、トルコやイラン、レバノン、アラブ首長国連邦(UAE)、エジプトに「トレーニングセンター」があり、センターを中心に年間50件以上の研修を実施している。

 今後もセンターの設置を進め、2020年度までにセンター数を倍増する方針。各国の販売代理店で使用するデモ機を増やすなどサポート体制も拡充していく。

日刊工業新聞2017年8月22日

村上 毅

村上 毅
09月07日
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支援体制の充実は大型商談にも結びついている。15年にはトルコで約200システムを受注したのをはじめ、イランやエジプト、ウズベキスタンなどで15―16年に約420システムを受注した。技術の普及と“両輪”で市場拡大を目指す。

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