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パナソニックがAIで世界最高水準の顔照合技術

要注意人物の自動検知などに利用も
 パナソニックはシンガポール国立大学と共同で、世界最高水準の顔照合技術を開発した。人工知能(AI)技術のディープラーニング(深層学習)を応用。人間の目でも顔の判別が難しい左右90度近い横向きや、照明の明暗が強い屋外、マスクやサングラス装着で顔が一部隠れている状態でも顔照合できる。監視カメラを使った要注意人物の自動検知などに利用できそうだ。

 誤りを抑制する類似度計算手法と呼ばれる処理方法と深層学習を組み合わせた独自のアルゴリズムを開発した。まず深層学習のネットワーク構造を改良し、真横向きや顔の一部が隠れていても個人を判別できる有効な特徴を抽出。撮影環境に合わせて顔照合の類似度計算を最適化する技術を組み合わせることで、顔照合性能を従来の深層学習技術と比べ最大5倍改善した。

 従来の顔照合技術には(1)左右45度以上の横顔(2)屋外など照明の明暗が強い(3)一部顔が隠れている―といった画像の判別が難しいという課題があった。

 今後、パナソニックが持つさまざまな画像認識技術を融合した新たなソリューションの創出を加速していく。
               
日刊工業新聞2017年5月17日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
顔認証、顔照合技術ではNECがかなり先行していると感じるがパナソニックも力を入れていることが分かった。これからマイクロマーケティングなどでも顔認証は必須。パナソニックには自社サービスやプロダクツにも組み込んでもらいたい。

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