NEC、社員1000人が顔パス入館。本社でウォークスルーの実証開始
認証精度が99・7%以上と世界最高水準、東京五輪向けなどに提案
NECはカメラの前で立ち止まることなく、歩いたままで顔認証が可能な「ウォークスルー顔認証システム」の実証実験を東京・三田の本社ビルで始めた。対象は社員約1000人で、この規模での実証は初めて。社員用の入退出ゲートにカメラを設置し、出勤・退社時に顔認証を行う。駅の改札のように立ち止まらずに本人認証ができるため、「スタジアムなどの入場ゲートでも渋滞なく運用できる」(NEC)のが特徴だ。東京五輪・パラリンピックをはじめ、さまざまな分野に提案していく。
実証実験は4―8月の5カ月間にわたって実施する。大規模な実証実験を通して、運用ノウハウなどを蓄積し、実用的な技術レベルに高めていく。
これまでウォークスルー顔認証の社外実証では、秩父宮ラグビー場(東京都港区)で開催したラグビーの国際リーグ戦「スーパーラグビー」の運営支援向けに、1試合で100人以上におよぶボランティアの本人確認に適用した事例がある。1000人規模で行うのは初めて。
実証実験では、事前に撮影・登録した社員の顔画像と、ゲートに設置したカメラで撮影した顔画像を照合して本人確認を行う。ゲート通過時にカメラの正面に向き合って立ち止まることなく、自然に歩いたままでの状態で認証できる。
ウォークスルー顔認証システムで採用した顔認証技術は、認証精度が99・7%以上と世界最高水準で、国家セキュリティーにも活用されている。
ウォークスルーでの運用は天候やカメラの設置位置、身長、化粧、眼鏡、歩行速度なども考慮するため、実証実験が必要と判断。東京五輪・パラリンピックなども担当するセキュリティーの専門チームを投入した。
環境や人物、利用者の動作などさまざまな条件を見ながら、認証性能や時間当たり認証人数などの検証を行って改善を繰り返す方針。これにより実用的な技術性能に引き上げていく。
(文=斎藤実)
実証実験は4―8月の5カ月間にわたって実施する。大規模な実証実験を通して、運用ノウハウなどを蓄積し、実用的な技術レベルに高めていく。
これまでウォークスルー顔認証の社外実証では、秩父宮ラグビー場(東京都港区)で開催したラグビーの国際リーグ戦「スーパーラグビー」の運営支援向けに、1試合で100人以上におよぶボランティアの本人確認に適用した事例がある。1000人規模で行うのは初めて。
実証実験では、事前に撮影・登録した社員の顔画像と、ゲートに設置したカメラで撮影した顔画像を照合して本人確認を行う。ゲート通過時にカメラの正面に向き合って立ち止まることなく、自然に歩いたままでの状態で認証できる。
ウォークスルー顔認証システムで採用した顔認証技術は、認証精度が99・7%以上と世界最高水準で、国家セキュリティーにも活用されている。
ウォークスルーでの運用は天候やカメラの設置位置、身長、化粧、眼鏡、歩行速度なども考慮するため、実証実験が必要と判断。東京五輪・パラリンピックなども担当するセキュリティーの専門チームを投入した。
環境や人物、利用者の動作などさまざまな条件を見ながら、認証性能や時間当たり認証人数などの検証を行って改善を繰り返す方針。これにより実用的な技術性能に引き上げていく。
(文=斎藤実)
日刊工業新聞2016年4月14日