東レがスエードの人工皮革で攻勢に出る理由
生産能力倍増へ。天然皮革は原皮の価格変動が激しく慢性的な供給不足
東レはスエード調の人工皮革「アルカンターラ」の生産能力を今後5年内をめどに倍増する。約3億ユーロ(約350億円)を投じてイタリア子会社の生産設備を段階的に増強し、今の年900万平方メートルから同1800万平方メートルに引き上げる。欧州市場を中心に自動車需要の拡大に対応する。設備導入は需要を見ながら進める予定。
アルカンターラは高級人工皮革として、自動車内装材にとどまらず、家具、インテリア、建材装飾品などに使われる。近年は家電にも採用が広がり、増産が必要だと判断した。
東レは29日、スエード調の人工皮革「ウルトラスエード」がトヨタ自動車が同日発売した「クラウンアスリート J―FRONTIER」のシートとヘッドレストに採用されたと発表した。滑らかで上質な手触りに加え、深みのある独特な色合いを表現したことが評価された。東レのスエード調人工皮革がクラウンに使われるのは初めて。
ウルトラスエードは東レが持つ超極細繊維の製造・加工技術を活用し、1970年に開発した人工皮革。ファッション業界のほかインテリアや雑貨、自動車の内装用途などに普及している。
J―FRONTIERはトヨタ店創立70周年を記念して企画された特別仕様車。
アルカンターラは高級人工皮革として、自動車内装材にとどまらず、家具、インテリア、建材装飾品などに使われる。近年は家電にも採用が広がり、増産が必要だと判断した。
日刊工業新聞2017年3月20日
トヨタ「クラウン」に初採用
東レは29日、スエード調の人工皮革「ウルトラスエード」がトヨタ自動車が同日発売した「クラウンアスリート J―FRONTIER」のシートとヘッドレストに採用されたと発表した。滑らかで上質な手触りに加え、深みのある独特な色合いを表現したことが評価された。東レのスエード調人工皮革がクラウンに使われるのは初めて。
ウルトラスエードは東レが持つ超極細繊維の製造・加工技術を活用し、1970年に開発した人工皮革。ファッション業界のほかインテリアや雑貨、自動車の内装用途などに普及している。
J―FRONTIERはトヨタ店創立70周年を記念して企画された特別仕様車。
日刊工業新聞2016年8月30日