AD
製造品出荷額の伸び率全国1位!“大分”の明日を創る活躍をしてみませんか?
地縁、血縁のない大分で起業
―竹﨑社長は北九州市の出身と伺いました。大分で起業した経緯を教えて下さい。
竹崎 新日本製鉄(現新日鉄住金)の大分製鉄所に自分が開発したテスト製品が採用されたのがきっかけだ。大分で起業する以前は、東京で友人と土木関連の資材販売会社を経営していた。全国で資材を納入する一つに大分の現場があり、知人が働いていた大分製鉄所を訪問したのが人生の転機となった。当時、大分製鉄所で困っていたのは高炉を開孔するドリルの不具合だった。自身の経験とノウハウを生かして試作品を製作したところ正式採用となり、05年に起業した。
―起業後はいかがでしたか。
竹﨑 今思えば地縁、血縁のない大分での起業はまさにゼロからのスタートだった。頼りとするのは自分の技術と新しい製品を生み出す意気込みだけ。がむしゃらに仕事に打ち込み、多くの方に応援してもらった。3年が過ぎ、ようやく会社が安定軌道に乗り出して初めて、温泉や食べ物が豊かな大分の住環境の良さを感じた。
―知財を経営戦略の柱に据えています。
竹﨑 地場企業にとって自ら開発した製品の知財は、攻守にわたって企業が成長するためのエンジンだと思う。ただ当初は管理が行き届かず、知財課の設置を提案してくれた森部長には大いに助けてもらっている。
―森部長の人柄を教えて下さい。
竹﨑 知財に情熱を持って打ち込む姿は他の追随を許さない。一を知って十を知るタイプではなく、一を知ってゼロを見つけるような面白いタイプだ。多くの人が気付かないところに新しい着眼点を見いだし、勉強して自分の力に変えていく。将来は大分の産業界を支える人材になってほしい。仕事にはストイックに打ち込む人柄のため会社、個人の枠にとらわれず自由に仕事をしてもらい、積極的に地域との関係も築いてもらいたい。
10年後に上場目指す 設計人材の活躍の場がある
―今後の戦略は。
竹﨑 10年後に上場を目指す。世界各地には製鉄所があるため自社技術を訴求する舞台はある。15年3月期の売上高は5億円。5年後は10億円、10年後は倍の20億円を目指したい。
―グローバル展開を目指すエンジニア集団が求める人材像とは。
竹﨑 製品開発ができる設計担当者を求めている。当社はお客さまが困っていることを聞き、それを設計して商品開発につなげることを得意とする。自分が設計した製品がお客さまに評価され、現場で使ってもらう喜びは設計者冥利(みょうり)に尽きると思う。大手メーカーなどから表彰していただく優秀な人材も育っている。人材育成に力を入れており、働きやすい環境づくりにも注力する。大手メーカーの歯車ではなく地場企業のモーターとして活躍できる。「熱意は人を動かす」が信条。フロンティア精神に満ちた人材を求めており、当社は「不可能を可能にする会社」だ。
製鉄所向け開孔ドリルや高炉の微粉炭吹き込みバーナーなどを独自技術で開発
株式会社トライテック〒870-0278 大分県大分市青崎1-3―42
tel. 097-578-6156 fax. 097-578-6157 http://www.trytec-japan.com>
知財戦略のけん引企業として期待
大分県プロフェッショナル人材活用センターサブマネージャー 細川 礼三氏
今回ご紹介した事例は知財戦略を武器に、グローバル展開を目指す企業のリーダーとして活躍するプロフェッショナル人材です。県内で自社開発のオリジナル製品を持つ地場企業の知財戦略は珍しい存在です。知財を活用した戦略づくりのモデル企業として、さらにけん引役となるプロ人材の成長に期待が高まります。モノづくり立県を目指す大分県の地方創生の"星"として、今後の活躍を期待しています。
UIターンで大分で活躍する人材を以下、紹介しています。
株式会社トライテック 森 順二氏 Iターン経験者
株式会社佐々木精工 畝 宏志氏 Iターン経験者
ニュースイッチオリジナル