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家庭で“プレミアムなパスタ”は受け入れられるか

日本製粉、従来価格より2倍の商品投入。値引き対象防ぐ
家庭で“プレミアムなパスタ”は受け入れられるか

1人前で価格が約2倍の「TOKYO PASTA」

 日本製粉は家庭向けのパスタで、乾めんと冷凍の価格をそれぞれ従来品より数割から2倍ほど高額に設定した戦略商品を、20日に発売する。パスタはイタリア料理の人気で市場が拡大し、一般家庭にも定着したが、ここ数年は伸びが止まっている。日本製粉は通常の乾めんタイプのパスタなどは「スーパー店頭などで値引き対象にされやすく、安価な料理のイメージが強い」と見ている。そこで、プレミアム(高級)を切り口に、新たな需要を掘り起こす。

 日本製粉が投入する高価格帯のパスタ商品は、ゆでて食べる乾めんタイプの新シリーズ「レガーロ」と、パスタにソースを合わせた、冷凍タイプの「TOKYO PASTA」。

 レガーロは従来、業務向けに販売していたブランドを、家庭用に刷新した。ロング、ショートサイズのパスタ以外に、パスタソースも加えて計9品を発売する。

 TOKYO PASTAは、店頭の実勢価格が1人前で500円前後と、ほぼ2倍を見込む。

 味は「赤ワイン煮込みボロネーゼ」と「蟹(かに)の旨(うま)み濃厚うにクリーム」の2種。冷凍パスタは簡便調理のため皿付きタイプが一般的だが、ソースとパスタをあえて別々に調理して皿に盛り付ける商品設計にし、高級感を出した。

 冷凍商品で済ますことに抵抗感が強い女性の心理に配慮。フランスの冷凍食品専門店である「ピカール」なども意識したスタイルにした。数量限定で今後、季節ごとに新商品を出す方針。

 レガーロは優良なデュラム小麦産地で知られる米国モンタナ州産の小麦を使用し、粒度の粗いセモリナを厳選して弾力性に優れる食感にした。見た目も高級感が強い黄金色に仕上げた。

明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
美味しいパスタはコスパの良いイタリアンで食べるのが一番。東京は世界の都市をみてもイタリアンレストラン、トラットリアのレベルがトップクラスだと思う。

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