ニュースイッチ

いよいよ花粉の季節。最近、大きく変化した免疫療法とは

薬物・手術・免疫、治療の3本柱
 今年もスギ花粉の季節がやってきました。寒さも和らぎアウトドアが楽しみなはずなのに…。花粉症の方は、この季節、憂鬱(ゆううつ)になっているのではないでしょうか。

 スギ花粉症は1964年に発見された日本特有の病気で、今や国民の約4分の1が悩まされていると言われています。これは戦後大量に植林されたスギが成木になり、花粉を多量に生産するようになってしまったためです。

 今後およそ60年にわたって、このような多くの花粉飛散が続いていく可能性が示唆されています。こういった話を聞くと花粉症の人はますます憂鬱になってしまうかもしれませんが、治療法もまた、時代とともに少しずつではありますが、進化しています。

 現在行われている花粉症の治療には薬物療法、手術的療法、そして免疫療法の大きな3本の柱があります。

 薬物療法は、抗アレルギー剤といわれる薬を使って症状を抑える方法で、服用をやめると再び症状が出てしまいます。このため花粉が飛んでいる期間中は、どうしても続ける必要があります。薬の種類は、飲み薬、点鼻薬、点眼薬等があります。

 以前は、花粉症の飲み薬は眠くなるものが多かったのですが、最近は眠気を抑えた薬も出てきています。ただ、眠気の出方は人それぞれです。自分に合った薬が見つかるまでは、かかりつけの耳鼻科医と相談して下さい。

 また、薬の服用は症状がひどくなる前から始めることで効果が上がるので、症状が出始めたらすぐに薬を飲むことをお勧めします。

 二つ目の花粉治療法として、手術的方法にもいくつか種類があります。レーザーで粘膜を焼き付ける手術は、意外に簡単で、日帰りでできますが、複数回行わないと効果が出にくいことが多くあります。

入院しての手術は、全身麻酔をかけて行います。鼻の粘膜の炎症部分を切り取ることや、鼻中隔の曲がりを矯正するなどがあります。いずれも花粉が飛んでいない時期に行っておいた方がいいでしょう。

 三つ目の免疫療法は、最近大きく進歩して以前より、とても受けやすくなりました。当院でも積極的に、治療を行っています。

<次のページ。舌下免疫療法、注射なし家でも>

明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
昨日の東京は気温が20度近く。今朝のワイドショーは花粉の話題ばかりです。自分はここ毎年「想像花粉症」です。最初、目がかゆくなって今年こそ!と思って病院で見てもらうとアレルギーがなく、それを聞くと急に症状がなくなる。 治療法も少しずつ進化しているようなので、最適な療法を見つけて下さい。

編集部のおすすめ