躍進するフリマアプリ「メルカリ」 YouTuberマーケティングの秘密

【メルカリ鋤柄×THECOO中山】インフルエンサーの効果と可能性

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メルカリの鋤柄さん(右)とTHECOOの中山さん

次はターゲットを変えてサービスの幅を伝える


 TVCMに起用されるタレントさんは相場感のようなものもありますが、インフルエンサーへの報酬の決め方はどうされているんですか。

中山 再生回数だけでみることは難しくないですが、例えば女性のYouTuberは少ないので希少価値が出てくる。決め方はすごく難しく弊社の中にロジックはあるものの、公開はしていません。これが完成形とも思っていない。

 できるだけインフルエンサーには還元してあげたい。でもインフルエンサーの希望報酬があまりに高いと、クライアントさんからすると費用対効果が合わない。そうなると起用の提案は難しくなってしまう。インフルエンサー側の啓蒙を含め、クライアントさんとお互い理解できるようにきちんと仲介していきたい。

鋤柄 広告出稿側としては効果があれば、それに対する費用をお支払いする当たり前です。インフルエンサー系のプロモーションは、効果に対してお金を支払うというよりは、先に金額が提示される流れなので、こちらが想定している影響効果と金額が大きくずれないよう値段交渉しています。

 メルカリとして今後YouTuberマーケティングをさらにやっていく予定は。

鋤柄 まさに今検討しています。次にやるとしたらターゲットを変えたいと考えています。完全に男性をターゲットにするわけではないですが、特定のジャンルに特化したYouTuberさんにお願いする形を想定しています。例えばガジェット系や釣りなどメルカリと親和性の高いジャンルで、サービスの幅の広さを動画で伝えていければいいなと思います。

中山 もともとTHECOOのYouTuberインフルエンサーマーケティングは海外から始まりました。動画本数でいうと150本くらい、7カ国で実績があります。メルカリさんが注力する米国などでもまたお手伝いできればと思っています。

今のメンバーならゼロからでもいいサービスができる


 最近、デジタル広告業界でもさまざまな問題が顕在化しています。これから人と情報の関係性、広告はどのように変わっていくと思いますか。
THECOOの中山さん


中山 広告に対していろんなとらえ方があります。見たくない邪魔なものと思う人も結構いる。それは出し方、訴求方法がマッチしていないというだけのこと。一方で欲しい人にはすごい有用な情報。デジタルの広告会社として不幸なマッチングが起こらないように努力していきたい。

 THECOOは外からみると、データドリブンの会社に見えるかもしれませんが、それを何のためにやっているかと言われれば、人間がわざわざやらなくてもいいところは数字を出して省くためです。30年後も人工知能(AI)に駆逐されにくいクリエイティブの分野とか企画などは残るでしょう。

 では最後に鋤柄さんからみて今のメルカリの強さはどこにあると?

鋤柄 私が入社した時のダウンロード数は100万にやっと到達したくらいでしたが、今は日本国内で4000万。でも最初からサービスが良かったというよりは、細かい改善やABテストを何度も積み重ねて、改善し続けてきています。

 最終的にはサービスが良いというのが強さでしょう。ただ個人的に感じているのは、集まっている人が良いということです。例えば、もしメルカリというサービスがいま突然なくなったとしても、今いる会社のメンバーでゼロから何か新しいことをやろうとなったら、結果的にいいサービスが出てくるのではないかと思っています。

 今日はありがとうございました。

●鋤柄 直哉
(メルカリ プロモーショングループ シニアマーケティングスペシャリスト)
メルカリ
●中山 顕作
(THECOO 執行役員インフルエンサー事業部「iCON Suite」担当)
THECOO


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