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「山田先生とマネー番組をはじめたら、株で300万円儲かった」

若い個人投資家の間で話題のラジオ番組。2人のパーソナリティーに聞く
「山田先生とマネー番組をはじめたら、株で300万円儲かった」

浅野さん(左)と山田さん


国は税率を下げるか、投資に対する理解を広めてほしい


 ―番組では、次の展開として浅野さんの「起業」がちらほらと語られています。どういったビジネスを構想されていますか。
 浅野「ネットショップを通じ、ビンゴ大会などの景品を販売するビジネスです。私も忘年会の幹事をすることがあるのですが、ビンゴ大会などの景品を用意するのが結構大変なんです。イベントの幹事さん向けに、ビンゴのグッズや景品の目録などを一式で通販するビジネスで、在庫リスクが少ないのが魅力です。現在もいくつか景品サイトはあるのですが、業者数は少なくまだ参入余地があると考えています」

 ―声優としてご自身のグッズなどを企画・販売するのかなと勝手に考えていましたが、これは結構ガチな起業ですね。
 山田「リスナーは飲食業を始めると思っているんじゃないかな。声優らしからぬ副業ですよね」

 浅野「せっかく投資で得た300万円なので、ただ貯金するのではなく起業を通じて社会に還元したいと思っています。利益が一杯出るといいな」

(山田さん)

 ―日本では昔から「貯蓄から投資」が叫ばれていますが、いまだ投資は一般的になっていません。投資家のお2人が国や証券業界に言いたいことは。
 浅野「株は利益に対し約20%の税金が取られます。多額の税金を払うことは社会貢献とも言えると思いますが、いまだに株式投資を白眼視する向きが強いと感じます。国は税率を下げるか、投資に対する理解を広めてほしい。こんなに風当たりが強いなら5%くらいしか払いたくない(笑)」

 山田「投資を一般化するには証券会社の役割が重要です。現在も証券会社はセミナーなどやって努力していますが、参加者は高齢者ばかりで先細りの印象です。若者のマネーリテラシーを伸ばさなければいけません」

 浅野「私はお金の知識を身につけて社会がクリアに見えるようになりました。それまではおっかなびっくり歩いていた暗い道でも、お金の知識があると安心して歩けるようになります。日本の将来は暗いという人もいますが『暗いとしてもどう暗いのか』『明るくするにはどうしたらいいのか』と、自分の頭で考えられるようになります。マネーリテラシーを身につけることは、より良く明るく生きる上で大切だと思います」
(聞き手=鳥羽田継之)
【略歴】
 浅野真澄(あさの・ますみ):声優として活躍するかたわら、絵本や漫画原作でも才能を発揮。主な出演作は映画『ベイマックス』ゴーゴー役、アニメ『Go!プリンセスプリキュア』キュアマーメイド役など。秋田県出身。
 山田真哉(やまだ・しんや):ベストセラー「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」「女子大生会計士の事件簿」シリーズなどの著書を持つ公認会計士・税理士。一般財団法人芸能文化会計財団理事長。1976年、兵庫県出身。
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日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
同番組のスポンサーはみずほ証券。コンプライアンス上の問題になりそうな部分はチェックするが、『番組の面白さを優先するため、口出しは最低限にしている』(みずほ証券の三枝浩紀氏)という。『カネは出すけど口は出さない』というみずほ証券の姿勢が番組の面白さを支えている。 (日刊工業新聞経済部・鳥羽田継之)

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