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JX・東燃ゼネ、統合へ最終合意。まずは製油所の再編から?

国内先細り、石油大再編はどこへ向かう

SSの立て直し課題


 ただ、統合にこぎ着けても今後、燃料油の国内需要が年率2%のペースで減っていく見通しの中で、成長を続けるのは容易なことではない。製油所と同様に大都市圏などで過剰感が強まっている給油所(SS)の立て直しなど課題が残る。

 経済産業省によると全国のSSの数は、15年度末時点で3万2333店と、ピークだった94年の6万店から半減した。それでも地域によっては過剰感が依然強く、値下げ競争が常態化している。

 市場関係者の間には「国内事業の収益基盤を強化するためには、安定供給に支障をきたさない範囲で不採算店の効率化を検討する必要がある」との指摘がある。

 JX系と東燃ゼネラル系のSSは、大都市圏などで地理的な重なりが多い。JXエネルギーの杉森社長は会見で、グループ直営のSSについて「効率的な配置に向けた統合を検討する」考えを示した。

 だが、統廃合に対するSS側の反発は必至で、グループ直営以外も含むSSの過当競争問題にどう対応していくかが問われる。

M&Aなど積極投資がカギ


 電力・ガス事業や化学品事業など原油価格変動の影響を受けにくく、安定した収益が見込める成長分野をどう伸ばすかも課題だ。元売り各社は将来を担う成長分野として、電力事業や機能性化学品事業などに力を入れているが、収益への貢献はまだ小さい。

 海外を含む事業拡大に向け、M&A(合併・買収)などの積極的な投資が求められる。みずほ銀行産業調査部の大村定雄参事役は「基盤である石油精製・元売り事業のコスト低減と、総合エネルギー企業への展開をはじめとする成長分野の育成は、統合後も継続的に取り組んでいくべき課題だ」としている。
(文=宇田川智大)

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日刊工業新聞2016年9月1日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
関連記事にある東京理科大の橘川教授のインタビューはとても示唆に富むのでぜひ一緒にご覧下さい。 JXと東燃では、石油と石油化学の一体化に注目している。

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