「的当てゲーム」の要領で運動学習能力測定

東京農工大と東大の研究チームがスマホ・タブレット向けアプリ開発

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被験者は端末を傾けて画面上の仮想物体を操り、標的に当てる課題に取り組む(イメージ=東京農工大提供)
 東京農工大学大学院工学研究院の瀧山健特任准教授と東京大学大学院総合文化研究科の進矢正宏助教らの研究グループは、スマートフォンやタブレット端末を使い、「的当てゲーム」の感覚で運動学習能力を測定できるアプリケーション(応用ソフト)を開発した。腕にまひの障害が残る脳疾患患者が、リハビリテーションにより運動学習能力がどこまで回復したかを測るなどの用途を想定。今後、ソフトの無償公開を通じて機能を改善し、5年後の実用化を目指す。
 
 運動学習能力は、例えば相手に投げたボールが逸れてしまった場合など、思い描いた結果ができなかった時に運動を修正する能力を指す。同ソフトで、被験者は両手で持った端末を前後左右に傾けて画面上の仮想物体を操り、標的に当てるゲームに取り組む。ゲーム中に突然、仮想物体を思い通りに動かせなくなるように事前に設定。運動の修正に要した回数などを基に運動学習能力を測る。

 大型の測定器具を使って運動学習能力を測る従来手法は、被験者に特定の時間に実験室に来てもらう必要があり、特に脳疾患の後遺症がある患者にとって実験室までの移動が負担となっていた。スマートフォンやタブレット端末で測定が可能になれば、患者が普段通う病院やリハビリ施設で手軽に測定できるようになる。

 成果は米電子版科学誌プロスワンに掲載された。

日刊工業新聞2016年6月30日 大学・産学連携面

COMMENT

斉藤陽一
編集局第一産業部
デスク

 気になるのはゲームの難易度。東京農工大の瀧山特任准教授によると「ゲーム中に突然、仮想物体を思うように動かせなくなっても、健常者であれば12-13回の運動修正で再び標的に当てられるようになる」とのことです。私はもう少し回数がかかってしまうかもしれません・・・。

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