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住友鉱山、車載向けニッケル系正極材で新工場

住友鉱山、車載向けニッケル系正極材で新工場

新居浜工場の焼成炉

住友金属鉱山は19日の経営戦略説明会で、2025年1―3月期中の量産立ち上げを計画していた車載用ニッケル系正極材の新工場(愛媛県新居浜市)について、25年1月ごろの稼働を予定していると明らかにした。新工場の稼働により、車載用正極材の生産能力を現状の月間約5000トンから25年度に同7000トンに引き上げる。27年度には同1万トンとする計画だ。

新工場は主要工事を完了し、試運転を実施中。正極材は一般的に工場建設から量産開始まで1年程度かかるが、既存製品を既存顧客に提供することからサンプル評価や認定取得を迅速に進められた。また新量産プロセスの研究開発を進めるリン酸鉄リチウムイオン(LFP)正極材について、松本伸弘社長は「中国品と性能を差別化したものを主軸としたい」と述べた。

日刊工業新聞 2024年11月20日

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