部門分社化、3子会社と統合へ…三菱電機がDX・IT分野を再編する狙い
三菱電機は13日、デジタル変革(DX)・IT分野を再編すると発表した。グループのDXやIT、セキュリティー関連の企画・推進部門を分社化し、情報システム・サービス事業の3子会社と統合、新会社を設立する。設立は2025年4月1日付。資本金は12億5000万円、従業員は約6000人を見込む。グループの経営資源を結集し、DXやIT関連事業を拡充するほか、全社共通のデジタル基盤「Serendie(セレンディ)」への対応力などを強化する。
子会社の三菱電機インフォメーションネットワーク(東京都港区)を存続会社とし、三菱電機インフォメーションシステムズ(同)、三菱電機ITソリューションズ(東京都中野区)の2社を吸収、グループのIT、セキュリティー関連の企画・推進部門を統合する。新会社の社名は未定で、本社は東京都港区を予定する。
新会社は経営資源の集約によるスケールメリットを生かし、優れたIT・DX人材の獲得を強化するほか、他社との協業やM&A(合併・買収)といった成長投資を実施することで、人工知能(AI)やデータサイエンス技術などに注力する。また、DX・IT関連の経営資源を生かし、コンサルティングなど、企業などに業務改善に向けたDX事業を推進していく。
このほか、データ基盤の構築や運用、データ分析技術なども提供し、三菱電機のDX戦略をけん引するセレンディとの連携なども進める。
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日刊工業新聞 2024年11月14日