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黒色とその他のプラスチック同時選別、キヤノンが受注を始めた装置

黒色とその他のプラスチック同時選別、キヤノンが受注を始めた装置

キヤノンのプラスチック選別装置

キヤノンは6日、種類判別が難しい黒色とその他の色のプラスチック片を同時選別できる装置の受注を始めたと発表した。同装置はリサイクル現場でプラスチックの種類を高速高精度に判別でき、再利用できるプラスチック量の最大化や生産性向上に役立つ。ユニット構造採用で、顧客の処理量や設置場所に合わせてカスタマイズ対応が可能。価格は個別見積もり。リサイクル関連メーカーに加え、素材や部品メーカーなど幅広く展開する。

レーザー光をプラ片に照射して物質の分子情報を取得するラマン分光法と、キヤノンの計測・制御機器を組み合わせた独自技術を搭載。コンベヤー上の各プラ片を追従しながらレーザー光を走査・計測し、識別した各プラ片をエアーで分別する。最大処理量は1時間当たり1トン。

一般受注に先駆けてリサイクルメーカーのリーテム(東京都千代田区)の水戸工場(茨城県茨城町)に特注機を納入した。電気電子製品に多く使われるアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂の回収量は従来比1・5倍以上に増える見通し。

現状の判別方法の近赤外分光法では可視光を通さず反射もしない黒色の判別が難しく、燃料としての再利用などが多かった。

日刊工業新聞 2024年06月07日

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